
こんにちは。あらすじブックマーク、管理人の「おうみ」です。
村山由佳さんの『おいしいコーヒーのいれ方』、本当に長い間愛され続けたシリーズですよね。私が読み始めた頃は主人公たちと年齢が近かったのに、気づけばすっかり追い越してしまいました。
この小説シリーズのあらすじを検索されたということは、これから読み始めようか迷っているか、あるいは昔読んだけど「結局、二人はどうなったんだっけ?」と気になっている方かなと思います。
なにしろ25年以上も続いた物語(完結しています!)なので、登場人物の勝利とかれんが「いとこ」で「教師と生徒」という禁じられた関係からどうなったのか、セカンドシーズンで勝利がオーストラリアへ行った理由の「罪」とは何だったのか、そして二人の恋の行方、その結末がどうなるのか、気になるポイントが多いですよね。あまりに二人の関係が「もどかしい」という評価も有名です。漫画(コミカライズ)版との違いを気にする方もいるかもしれません。
この記事では、そんな『おいしいコーヒーのいれ方』小説シリーズの壮大なあらすじを、ファーストシーズンから気になる完結編まで、物語の軌跡をしっかり追っていきますね。
- 小説『おいしいコーヒーのいれ方』の核心となるあらすじ
- 主要登場人物たちの関係性と魅力
- シリーズ全巻の構成とファースト/セカンドシーズンの違い
- 最終巻で描かれた二人の選択
『おいしいコーヒーのいれ方』小説のあらすじ紹介
まずは物語の導入部分、二人が出会う「ファーストシーズン」のあらすじと、作品の基本的な情報について紹介しますね。この物語の魅力は、なんといっても複雑な障害設定にあるんです。
勝利とかれん、主要登場人物

物語は、二人の主人公の視点が重要になります。
和泉 勝利(いずみ しょうり)
本作の主人公。物語が始まる時点では高校三年生です。父親の転勤がきっかけで、いとこの家(花村家)で暮らすことになります。繊細なところもありますが、かれんには一途な想いを寄せていきます。喫茶店「風見鶏」でのアルバイトが、彼の人生にとって重要な場所になっていくんですね。
花村 かれん(はなむら かれん)
本作のヒロイン。勝利の5歳年上のいとこです。しかも、勝利が通う高校に新任の美術教師として赴任してきます。彼女には「花村家の養女である」という重要な秘密があって、それが物語に深く関わってきます。喫茶店「風見鶏」のマスターは、どうやら彼女の「実の兄」らしい…というのも大きなポイントです。
禁じられた設定:いとこで教師と生徒

この物語のあらすじの根幹は、二人が置かれた「禁じられた状況」にあります。
読者が「もどかしい!」と感じる理由は、この障害が一つじゃないからなんですね。整理してみると、こんな感じです。
勝利とかれんの「四重の障害」
- 血縁:二人は「いとこ」同士。
- 年齢:かれんが「5歳年上」。
- 立場:かれんは勝利の高校の「教師」(勝利は「生徒」)。
- 距離:二人は同じ家で「同居」している。
これだけ揃っていたら、それはもう簡単には進展しませんよね…。
この「好きだけど、好きになってはいけない」という葛藤が、シリーズ全体を貫くテーマになっています。
ファーストシーズンの純情な恋
ファーストシーズン(全10巻)は、まさに二人の原点であり、物語の土台となる「青春純情恋愛小説」パートですね。
この時期のあらすじの魅力は、何といっても「一つ屋根の下」で暮らす日常と、「学校」という公の場での非日常的な緊張感、このギャップにあると私は思います。
家では弟の丈も交えて、家族として食卓を囲んだり、何気ない会話をしたりする。勝利にとっては、教師ではない「かれんさん」の姿がすぐそこにあるわけです。でも一歩外に出て学校に行けば、彼女は「花村先生」で、自分は「生徒」。この「家での親密な距離」と「学校での絶対的な距離」が、勝利の恋心をますます複雑にしていくんですね。
物語は主に勝利の視点で進むので、高校生らしい繊細な心の動きや、年上の女性(しかも教師でいとこ!)へ向かう一途な想いが、本当に丁寧に、これでもかというくらい描かれています。
だからこそ、読者レビューでよく言われる「もどかしい」展開になるんです。大きな事件が次々起こるというよりは、日々の小さな出来事の積み重ね。例えば、勝利のアルバイト先である喫茶店「風見鶏」での偶然の出会いや、ふとした瞬間に見せるかれんさんの素顔に、勝利が一喜一憂する…。こうした描写が、読んでいて本当に焦(じ)れったい(笑)。
でも、この「もどかしさ」と「純粋さ」こそがファーストシーズンの醍醐味ですね。この焦れったいほどの時間をかけて築かれる信頼関係が、後のセカンドシーズンで描かれる大きな試練に立ち向かうための、二人の絶対的な基盤になっていくんです。
漫画版と小説の違いは?
『おいしいコーヒーのいれ方』は、青沼裕貴先生によってコミカライズ(漫画版)もされています。
あらすじの大きな流れは、小説のファーストシーズンの導入部を踏襲しています。勝利が花村家で同居を始めるところから描かれていますね。
最大の違いは、やはり「ビジュアル」があること。小説では読者の想像に委ねられていた勝利のまっすぐな表情や、かれんさんの儚げな美しさ、弟・丈の快活さなどが、青沼先生の美麗な作画でハッキリと描かれます。
小説でじっくりと心理描写を味わうのも良いですし、漫画版でキャラクターの魅力を視覚的に楽しむのもオススメですね。
『おいしいコーヒーのいれ方』小説あらすじと結末
ファーストシーズンで関係性を深めた二人ですが、物語はそこで終わりません。「セカンドシーズン」では、さらに大きな試練と、二人の未来に関わる重大な局面が描かれます。
セカンドシーズンの「罪」と遠距離

セカンドシーズン(全9巻)に入ると、物語は「大人の恋愛小説」へと一気にスケールアップします。
二人はまず「遠距離恋愛」という試練に直面します。しかし、本当の試練は別にありました。物語の途中で、勝利が「背負いきれない罪の意識」を抱え、すべてを放り出してオーストラリアのエアーズロックへと「逃亡」してしまうんです。
セカンドシーズンの重いテーマ
ファーストシーズンの純情な雰囲気とは異なり、「罪の意識」や「逃避」といった重いテーマが中心になります。勝利が何から逃げたのか、その「罪」とは一体何だったのか…ここがセカンドシーズンのあらすじの核心であり、物語の最大の転換点かもしれません。
この勝利の挫折と、彼を待ち続けるかれんの強さ(と弱さ)が、セカンドシーズンでは描かれます。勝利がオーストラリアでの1年間で何を見つけ、どう成長するのかが、物語の行方を決める最大の鍵となります。
シリーズ全巻の構成と完結情報
ここで、シリーズ全巻の構成をおさらいしておきますね。このシリーズは、2020年に『ありふれた祈り』をもって、25年以上の歴史に幕を下ろし、完結しています。
ファーストシーズン(全10巻)
- キスまでの距離
- 僕らの夏
- 彼女の朝
- 雪の降る音
- 緑の午後
- 遠い背中
- 坂の途中
- 優しい秘密
- 聞きたい言葉
- 夢のあとさき
セカンドシーズン(全9巻)
- 蜂蜜色の瞳
- 明日の約束
- 消せない告白
- 凍える月
- 雲の果て
- 彼方の声
- 記憶の海
- 地図のない旅
- ありふれた祈り(最終巻)
これ以外にも番外編(アナザーストーリー)も刊行されていますが、本編は上記の全19巻で完結です。
気になる最終巻の結末は?
さて、いよいよ結末です。25年も続いた物語がどう終わるのか、一番気になるところですよね。
もちろん、ここで「こうなりました」と全てを明かしてしまうのは、これから読む方の楽しみを奪ってしまいますし、何より野暮かなと思います。
ただ、これだけは言えます。25年間、多くの障害や苦難を見守ってきた読者として、「よかった」と深く安堵できる、二人らしい選択が描かれています。
最終巻『ありふれた祈り』の展開
とはいえ、最終巻でも最後の試練が二人を待ち受けます。
- オーストラリアから成長して帰国した勝利。
- しかし、かれんと再会するも、二人の会話はすれ違ってしまいます。
- そして、かれんの口からは、勝利が「最も恐れていた言葉」が…。
この「最後のすれ違い」を、二人はどう乗り越えるのか。勝利はオーストラリアで得た成長を、かれんは待ち続けた想いを、どう形にするのか。ぜひ、ご自身の目で見届けてほしいクライマックスです。
二人の恋の行方

「結局、二人は幸せになれるの?」…この物語を追いかける読者の関心は、もう本当に、これに尽きますよね。
ファーストシーズンで描かれた、あの息苦しいほどの「禁じられた」状況から始まって…。セカンドシーズンでは、物理的な「遠距離」という試練、そして何より、勝利の心を深く苛んだあの「罪」と、そこからの「逃避」。本当に、普通の恋愛小説ならとっくに心が折れてしまいそうな、あまりにも多くの、そして重い試練を二人は経験してきました。
だからこそ、この物語の結末は、単に「二人が結ばれたかどうか」という単純なゴールではないんです。特にセカンドシーズンで浮上した、あの重い「罪」の意識。これを勝利自身がどう清算し、そして、かれんがそれをどう受け入れるか。これができなければ、二人に未来はなかったはずです。
25年という歳月は、単に二人が大人になるための時間ではありませんでした。それは、過去のすべての出来事—もどかしい恋心も、犯した過ちも、逃げ出した弱さも—すべてを「二人で生きていくための一部」として受け入れるための、必要な時間だったんだと私は思います。
最終的に二人が下す「選択」は、とても静かで、でも確固たるものです。それは、長年二人を見守ってきた読者にとって、「ああ、ここまで本当に長かった…。でも、この二人のこの選択が見られて良かった」と、心の底から思えるような…。まさに最終巻のタイトル『ありふれた祈り』が届いたような、温かい着地点なんです。
この”温かさ”がどんなものなのか、二人がどんな未来を選び取ったのかは、ぜひご自身の目で確かめてみてください。25年分のカタルシスが、そこには待っていますから。
『おいしいコーヒーのいれ方』小説のあらすじ総括
『おいしいコーヒーのいれ方』の小説のあらすじを追ってきましたが、いかがでしたでしょうか。
単なる恋愛小説ではなく、一人の青年(勝利)と一人の女性(かれん)が、多くの障害や自分自身の弱さと向き合い、成長していく25年間の壮大な年代記(クロニクル)でした。
ファーストシーズンの「もどかしさ」も、セカンドシーズンの「苦しさ」も、すべてが二人のあの未来のために必要だったんだな、と感じられます。
もしこれから読む方は、ぜひファーストシーズンの1巻から、二人が見つける未来をじっくりと楽しんでみてくださいね。




